骨盤のゆがみ
骨盤のゆがみで悩む人は多くいらっしゃいます
その多くは
自分の身体か「歪んでいるような気がする」
或いは
「骨盤がゆがんでいる」
と、はっきりと訴えて=来院されます

実は
自分で、自分の身体の「身体のゆがみ」といのが
「分かってしまう」
というのは

相当に「歪みがひどい」事にならなければ、感覚として
「歪み、、、、」
という神経系の情報は、めったなことでは「脳」へは伝わらないのです。

人間は、
立位
歩行
座位
臥位

等の姿勢の制御は、大脳中核と小脳系で自動で行います

これは、人体のあらゆる関節組織にある
「求心系神経」
の構造的な自動制御機構によるものです

人間は少しくらいの問題が有っても、足や手は動くように作られています
というのは、まだ未開の時代において、外部環境は人間に有利なものでは無く、自然そのものが生存に脅威で有るからです
獰猛な獣に襲われたときに「ひざ痛」だから歩けない  等と言っている余裕は無く、関節に痛みが有っても全力疾走で逃避しなければ、獣の「餌」になってしまいます

そのために「神経系」は特殊な構造になっていて、逃避や闘争が必要な時は神経の「非常回路」が働いて
目的を行う事が出来るようになっているのです

ちょっとした痛みを神経がいちいち捕えていると、人間は「痛み」の固まりになってしまいます
ですから、生命や、関節構造の破たんにまで影響が起きる可能性が有る場合にのみ「歪み」という感覚は
伝わらないようにできているのです

実際、ご自分で
「骨盤がゆがんでいる」
と、おっしゃって来る方は、半端では無く「歪んで」います

骨盤の構造

骨盤とは、各種の靭帯で仙骨と腸骨がつながって出来ている、大きな関節なのです
仙腸靭帯 = 骨盤の後方にある靭帯で一番大きく、腸骨と仙骨を支えています
腰仙靭帯 = 仙骨の上に乗っている、腰椎と仙骨、腸骨をつないでいます
腸腰靭帯 = 腸骨と腰椎をつないでいます
仙棘靭帯 = 腸骨と仙骨をつないでいます

仙結節靭帯= 坐骨結節と仙骨をつないでいます
後仙尾靭帯= 尾骨と仙骨をつないでいます 

そして前側にも同様の靭帯が腸骨と仙骨をつないでいて、前側の中心は「恥骨靭帯」で骨盤がつながっています

こうして出来ている大きな骨盤という関節は「骨盤環」と呼ばれているのです
両足は股関節で骨盤環と関節しています
二本の大腿骨で支えられている骨盤という大きな内臓の入れ物は中心に仙骨があり、
その「仙骨」の上に「脊椎」が乗っかって、上半身の中心構造になっています

従って、
骨盤が 歪む と 内臓も「捻じれ」
そのうえに乗っている  
上半身も頭蓋骨も全て 捩じれ が起きてしまいます

脊椎が捩じれると 運動神経の入れ物である 「脊柱管」が捩じれ、「脳脊髄液」の流れにも
強い影響が起きて、大脳と内臓の機能低下が生じ、生命力が低下し、これが病気の原因にとなります

このように

骨盤の「歪み」 というのは 人体のすべての 生命力に影響が及ぶのです

健康が、損なわれる という「生命力」の最低維持ラインに危険信号が発せられると疲労や痛み、違和感などが起きるようになります(免疫が低下するので、風邪をひいたり、アレルギーが起きたりします)
この神経インパルスが、大脳の「体性感覚野」へ伝えられるようになり、危険ラインを身体に伝えるようになった時に
骨盤の違和感=「歪みの感覚」が、感じるようになるのです

ですから、「骨盤の歪み」 という感覚が起きた時には  相当の「危険ライン」に歪みが達している
という 「しるし」 なのです