コレステロール制限いらない?

未だ正式な発表ではないのですが、こんな発表が有りました

2015年2月20日(金) 9時56分掲載
コレステロール制限必要なし=食事摂取で新見解―米当局
 【ワシントン時事】健康維持のため食事による取り過ぎには注意が必要とされているコレステロールについて、米当局は19日、摂取量を制限する必要はないという新たな見解を発表した。「コレステロールは過剰摂取を心配する栄養素ではない」と明言している。


(時事通信)
[記事全文]
米当局が新見解
食事性コレステロール摂取量、政府指針案から上限値撤廃 米国
2015年版ガイドラインでは、食事から摂取のコレステロールと血中コレステロールの間に明確な関連を示す証拠がないとして、コレステロール摂取の上限値が撤廃される可能性が出てきた。AFP=時事(2015年2月20日)




コレステロールが増えすぎると動脈硬化を引き起こす物質として悪者扱いされますが、実は私たちの体にとってはなくてはならない成分で重要な働き、役割を担っています。
コレステロールの大事な働き、役割は三つあります

ひとつめは、コレステロールは、細胞膜をリン脂質と共に構成している大切な成分となっています。細胞膜は細胞を支える働き、役割を果たしています。

細胞の数は、60兆あるといわれています。その細胞膜を形成しているひとつがコレステロールなのですから、いかに大切な働き、役割をしているかわかります。

そして細胞の中には豊富な水分があり、細胞の外にも水分が満たされています。コレステロールは水に溶けにくいので、細胞の中を水が勝手に出入りできないよう制限して、細胞の内部環境を維持する働き、役割もしています。


ふたつめは
、コレステロールが、副腎皮質ホルモンや性ホルモンやの構成材料になっていることです。

副腎皮質ホルモンは、副腎の皮質で合成され、たんぱく質や糖質の代謝に関わったり、炎症を抑えたり、体内のナトリウムのバランス調整といった働き、役割を担っています。

副腎皮質ホルモンが不足すると、疲れやすくなったり、元気がなくなったり、食欲などが落ちてきます。

性ホルモンは、性腺(卵巣・精巣)で合成され、男性らしさ、女性らしさといった性的特徴や生殖機能をつかさどっています。

つまり、コレステロールの低下は「老化」をもたらすのです

◎私は、今年で70才ですが、皆さんに若いと良く言われます
そして、私の総コレステロールの量は、危険値をはるかに超えた、300〜315前後です、それなのに動脈硬化指数は0です
週に三回の筋トレを長くやって居ますが、60才の時よりも、現在は、「胸囲」が10Cm以上も大きくなっています
身長は165Cmで、体重は70Kgですが、殆んど筋肉です=筋肉は「重い」のです
70才の現在で
ベンチプレス=100Kg
レッグプレス=435Kg
プルダウン=150Kg
を、マークしています
体重=イコール=体脂肪! ではないのです
もう一つ、筋肉を身体が作るときには、細胞の材料となる、「コレステロール」の量が増えます
筋肉は、蛋白質=アミノ酸からホルモンの作用で作られていきます
つまり、「コレステロール」の量が低下すると、「筋肉」は劇的に゛分解されてしまうので「更年期障害」の原因になり、「老化」をしてしまうのです。筋トレを続けると、「ホルモンの低下症」を止める事が出来ます。
実際に、当院の患者さん(更年期障害)は、トレーニングと「ホルモン補充療法によって、見た目にも、10才くらい、若返ってきて居ます=現在は、痩せた老人の面影は全く有りません、モリモリぴちぴちです
4年間、毎週、当院のリハビリ室での筋トレを続けているご婦人が居ますが、去年、50Kgのスクワットに成功しました、そして、60才の現在も筋トレを続けて、プロテインを飲んで成長中です。
(疑う方には、ご紹介します)


◎筋肉は年齢に関係なく発達する
という運動生理学の理論を、身をもって、証明しているわけです。


三つめは、胆汁酸の構成材料になっていることです。

胆汁酸は、肝臓で合成される消化液で、食事に含まれている脂肪分や脂溶性のビタミンを小腸が分解し、消化吸収するのを助ける働き、役割をはたしています。

以上のことから、コレステロールは人間の体が正常に機能するために、なくてはならない物質となっているのです。



◎LDLの機能=水にわずかしかに溶解しないコレステロールを水を主成分とする血流に乗せるために、リポタンパク質がミセルを形成し、スーツケースのようにコレステロール(エステル体)や中性脂肪を格納することで血流を介して輸送する。=運送のやくめです=悪玉では有りません!=無知から来た誤解なのです。

リポタンパク質の表面のアポリポタンパク質が細胞のコレステロールを運び去るのか、受け取るのかを決定する。すなわちヒトにおけるコレステロールの輸送はそれぞれの場面において固有の役割を担うリポタンパク質などキャリヤー(LDL)の存在が重要である。

コレステロールの輸送は肝臓を中心として胆汁酸とリポタンパク質より形成されるキロミクロンとにより輸送される、
肝臓→胆汁→小腸→肝臓を経る腸肝循環
と、LDL や HDL が介する
肝臓→血漿→末梢→血漿→肝臓の血漿循環
とに大別される。言い換えると、肝臓から末梢へのコレステロール輸送は LDL が担当し=運送屋と言われる=、組織(おもに遅筋)から肝臓への輸送はHDLが担当する。その役割の違いから LDLコレステロール複合体(LDLコレステロール)は「悪玉コレステロール」、HDLコレステロール複合体(HDLコレステロール)は「善玉コレステロール」と呼ばれることがあるが、医学の発達していない時代の誤解から発生したものなのです。

キロミクロン (chylomicron) と呼ばれるリポタンパク質脂質複合体はリポタンパク質の総量の大部分を占め、主に小腸粘膜と肝臓の間で脂肪を輸送する。キロミクロンは主に中性脂肪とコレステロールを肝臓に輸送し、肝臓で中性脂肪と一部のコレステロールを放出する。そしてキロミクロン粒子は LDL粒子へと変換されて肝臓から他の組織へと中性脂肪とコレステロールを輸送する。



もう一つのリポタンパク質脂質複合体であるHDL粒子はコレステロールを肝臓に逆輸送し、肝臓から分泌させる。この作用は大変興味深い作用で、巨大HDL粒子の数が多いほど健康に寄与するところが大きい。

という事が証明されています

ただ、高コレステロールと、中性脂肪過多は、「心臓疾患」の原因になる可能性が有るのは、確かです。
つまり、脂肪が多くても、「運動量」が十分であれば、何も、問題は起こらないのですが・・・。

脂肪とコレステロールの量のバランスが悪く、なおかつ運動をしない場合は、血管系、脳梗塞、心筋梗塞の危険は「倍増」することを忘れないでください。