食物アレルギー

●牛乳で死亡事件
=ミルクアレルギーでの「死亡事件」の詳細

学校の給食で死亡の女子小学生=アナキフィラシーショック死
2013年12月28日 [食物アレルギー]

昨年、(2012年12月20日)東京都調布市富士見台小学校で、小学校5年生の女児が、給食の後に食物アレルギーのアナキフィラシーショックで救急搬送され、亡くなった事故があった。

*******************************************************************昨年の事故の概要は

12月20日(木)の学校給食の献立は,わかめごはん,肉団子汁,じゃがいものチヂミ,ナムル及び牛乳でじゃがいものチヂミに粉チーズが含まれていることから,

粉チーズを除いた除去食が料理されている。なお,献立の牛乳はSさんには提供されていない。

給食室では,Sさんに提供する除去食であるじゃがいものチヂミを,直径10cm程度の紙カップに入れ丸い形にして,普通食(普通食は四角く切り分けられ
ている。)とは別にオーブンで焼いた。
給食を教室に運ぶ前に栄養士,チーフ調理員及びサブチーフ調理員が,給食室で提供すべき除去食であることを給食室の除去食用献立ボードで確認している。


チーフ調理員は5年2組(3階)の教室の後ろのドアのところで,除去食であることをSさんに口頭で伝え,Sさん専用の給食がのった黄色いトレイ
(一般児童は緑色のトレイ)を直接手渡した。

具体的にどの料理が除去食であるかはSさんに伝わっていなかったようである。

配食された給食が済んだ頃に,日直が「おかわりどうぞ」とクラス全体に声を掛けた。「じゃがいものチヂミ」は「おかわり用」に4枚残っていた。担任は,配膳台の上で1枚のチヂミを4つに,合計16個のチヂミに切り分け,「食べる人いない?」と声を掛けながら教室内を配って歩いた。
担任がSさんの席のななめ前に差しかかったところで,Sさんから「欲しいです」という声がかかった。

担任はいつものように「大丈夫か?」と声を掛けたところ,Sさんは保護者が念のために持たせている献立表を出し,「これを見れば分かる」と言った。献立表には「じゃがいものチヂミ」には食べてはいけない料理に引かれているピンクのマーカーは引かれていなかった。そこで担任は4分の1に切り分けられたじゃがいものチヂミをSさんにおかわりとして提供した。

保護者,栄養士,担任との間のルールでは,おかわりの申し出があった場合担任は,除去食一覧表(担任用)(いわゆる「おかわり表」という以下同じ。)で確
認することになっていたが,担任はSさんの持っているルールとは関係のない献立表は見たものの除去食一覧表(担任用)の確認はしていない。(
当日,除去食一覧表(担任用)は2階職員室の担任の机の引き出しに入っていた。)

給食の時間が終了し清掃の時間に差しかかったころ,喘息用の吸入器を口に当てて自席で苦しそうにしているSさんから13時22分頃
「先生,気持ちが悪い」
という訴えがあり,担任は「大丈夫か?」と声を掛けた後,養護教諭を呼びに行くよう他の児童に依頼した。

1階の保健室にいた養護教諭が駆け付け,担任に救急車を呼ぶように促し,担任は職員室(2階)から13時31分救急車の要請を行った。その際,職員室にいた校長にも救急車要請の確認を行っている。
担任は,食物アレルギーによるアナフィラキシーを疑い,事務室(2階)にいる栄養士に献立を確認し,おかわりをさせたことが原因であると認識した。その後,担任は職員室に戻り保護者(母親)に電話で救急車要請したことを伝えたが,会話が途切れるなど通話状態が悪かった。母親から事務室に電話が入り
再度会話しているが,その際,担任は保護者から「エピペンを打ってください。」と言われた


校長は職員室で担任からの報告を受け救急車要請を指示した後,Sさんが保健室(1階)にいると思い保健室に行ったがSさんがいなかったので,救急車を迎え入れるために用務主事室(1階)に寄ってから正門の鍵を確認し,5年2組(3階)に向かった。

一方,5年2組では養護教諭が対応に当たっていたが,Sさんが養護教諭にトイレに行きたいことを伝えたため,養護教諭がおぶって5年2組前のトイレに連
れて行った。
●(トイレに行く前に「エピペン」を注射していれば、死ななくて済んだ(=食餌アレルギーによるアナフィラキシーショック死への知識があれば助かった事件である)

「エピペン」は太ももに服の上からじかに誰でも簡単に注射ができるようになっています

同じ階の他学年の担任らがトイレに駆け付けたので,養護教諭はAEDと人を呼ぶように要請した。
校長が駆け付けて即座にエピペン®を打ち(13時36分)(13時22分頃<アナフィラキシー発症)=この間たったの14分間にショックが発生している。
AEDも試みたがAEDからは「通電の必要なし」とのメッセージが流れた。このメッセージは心肺停止の状況か心肺が正常に働いている場合に流れるが,呼吸の確認ができず顔面蒼白の状態(校長からの聴き取り)を考えると,すでに心肺停止状態にあったと推測できる。

その時に,担任がトイレに駆け付けた。

救急車には保護者とエピペン®を打った校長の2人が乗車し病院に向かったが,16時29分に死亡が確認された。
(調布市立学校児童死亡事故検証結果報告書概要版より抜粋引用)

ちなみに、この給食に入っていた「粉ミルク」の量は全体で0,5gに満たなかったほどの「少量」である=ほぼ耳かきいっぱいくらい

「みかき一杯の牛乳で「人が死ぬのです」

●どんなに、「少量」であっても
 乳成分にアレルギーを持つ人には、何らかの「症状」が発症します。
 下痢
 クローン病
 お腹が膨らむ
 便秘(ミルクアレルギーの人は必ず便秘になる)
 腰痛
 ひざ痛
 肩こり
 首の凝り
 アトピー
 皮膚の荒れ
特に多いのが「ひざ痛」と「腰痛」「便秘」です

●最悪の場合は、アナフィラキシーショックにより死亡する。


教職員が児童にエピペン使えず・・・
http://paiotsu-kaiday.blog.eonet.jp/ryus_garden_diary/2010/03/post-30c3.html

=2013/10/09付 西日本新聞朝刊=

昨年12月の調布市の死亡事故では、給食に乳製品の粉チーズを練り込んだチヂミが出され、女児は別に準備された粉チーズ抜きチヂミを食べた。女児がおかわりを申し出た際、担任の男性教師は女児が食べられないメニューの)一覧表を確認せずに粉チーズ入りを渡してしまった。
アナフィラキシーショックを起こした女児に「エピペン」を打つタイミングも遅れた。



 特に、「アトピー性皮膚炎」の原因は「牛乳」である
 と去年アメリカ政府と厚生省、(からの正式発表がありました)