前腕のコンバートメントシンドローム
昨日、電話が来たのですが緊急処置のみ伝えました

今日はその方が来院しました
やはり
前腕の使い過ぎからの急性コンパートメント症候群でした
皮膚は日に焼けたように赤くなり、パンパンに前腕が腫れ上がっていました

コンパートメント症候群とは、病理学では 「筋間中隔欠損症」とも言います
一般的にはふくらはぎなどに多発するのですが
この方は、腕の力を 無理して使う仕事の方で その仕事の無理がたたって、前腕に発症に至ったようです

筋間中隔=コンバートメントに問題が生じた場合は、最悪=死ぬ危険があります
症状はだいぶ収まってきているようですが
まだ、「心臓」への反射が強く出ているので、やはり触るのは危険極まりません
TLテストで心臓への影響を本人と、連れの人にも確認してもらいました

今日は背中と頚椎のみ施療して帰ってよく休むようにアドバイスしました。


「病理学講座」
そもそもコンパートメント症候群とは…
コンパートメント症候群は別名で筋間中隔欠損症とも言われています。
簡単に説明すると何らかの原因によりふくらはぎ内にある「筋間中隔」という部分の圧力が高まり、痛み・痺れ・循環障害などを引き起こすことを言います。

簡単に言うとふくらはぎがパンパンに張っている状態だとよく例えられますが、静脈の損傷を伴う場合は腫脹、発熱,発赤を伴う場合をいいます。

ふくらはぎはこのように多くの筋肉が密集しており、太ももやお腹のようにあまり脂肪はついていません。
そのため余分なスペースがなく、ほんのささいな原因でもこのコンパートメント症候群を起こす可能性があります。

急性コンパートメント症候群はマラソンや登山など、過度の疲労や外傷による骨折や筋肉損傷などにより、急速にふくらはぎ内の圧力が高まり、痛み・痺れ・循環障害などを引き起こすことを言います。
また最悪の場合、細胞が壊死し切断に至るケースもあり、ひどい場合は心臓に負担がかかり死に至ります。

慢性の場合
急になったわけではないけど、ここ最近ずーっとふくらはぎが重だるい感じの方です。

1 循環の悪さ

2 筋肉の持続した緊張
⇒ これも循環不良と相まってふくらはぎの重だるさを感じます…

3 神経の圧迫
コンパートメント症候群はふくらはぎの圧力により、血管はもとより神経も圧迫します。

4頚椎の3番から上のサブラクセイション(ズレ) によってもコンパートメント症候群が発生します。

テレビでよく見るコンパートメント症候群に対するになります外科の緊急治療法!
治療法 「筋膜切開」

筋膜切開は過度に高まったふくらはぎの圧力を逃がすために筋肉を覆う筋膜を切開する方法ですが放置すると「心臓」に負担がかかり命にかかわります。
このように明らかに緊急を要する場合以外には取らない方法です。

治療法5 内服・投薬
一般的に「筋間中隔欠損症」と判断される場合は「抗生物質」の投与、とされています