肩凝りのメカニズム
物を握るという「握力」は小指、薬指が中心となります、
この「握力」は尺骨(尺側屈筋群)を介して上腕二頭筋と三頭筋内側に連動して肩甲骨にトルクを伝え、広背筋(胸背神経C6,7,8) から骨盤に連動して(停止部)後大腿のハムストリングに「引く、握る」という力は伝達されます、

このときに肩甲骨は三頭筋(橈骨神経C7,8)の収縮によって体幹から引き離される(外転)動きをしますがこれを菱形筋(肩甲背神経C5)と肩甲骨下部に停止する広背筋(胸背神経C6,7,8)によって脊柱に固定(下制)します、
この「肩甲骨を固定」する機能が現弱すると、代償機能が働き始めます

肩甲上腕関節は棘下筋(肩甲上神経C5)と三角筋(腋窩神経C5,6)によって上腕骨を肩峰、肩関節窩に固定します、

簡単に言うと、上腕骨(腕)は棘上筋、三角筋、僧帽筋で肩からぶら下がっているだけなのです
従って上腕骨を下垂させる広背筋の過緊張などが日常的にあると僧帽筋(副神経,頚神経叢C3,4)と棘上筋(肩甲背神経C5)は拮抗作用を強いられて、疲労します(肩がこる)

そのために「胸郭の下垂」が起こり、
このような解剖学的な体幹軸の変移が発生する結果
前側の筋肉と鎖骨の内方方向への変移、肋骨の前内方変移など骨格的に 「前」 に歪むために、後ろ側の筋肉は前方の屈筋に引っ張られて、その結果いわゆる肩凝りの状態になります、
すると「斜角筋症候群」の症状が発生します



また大胸筋(外側胸神経C5,6,7./内側胸神経C8,T1)の過緊張は上腕骨大結節を内旋させるので「前肩」になり、
同様に棘上筋と僧帽筋に拮抗作用を強いるために、
同様に、胸郭の下垂が起こっての「肩凝りが発生」していきます、
肩凝りにはこれ等の原因の外に、上腕二頭筋、大胸筋の過緊張による上部胸郭の前方屈曲
=猫背姿勢や「神経系のストレス」「内蔵の不調=特に胃が悪くなると」
胃、

などへの筋性防護反射から腹筋の過緊張が起きて横隔膜部位で上半身は前方屈曲するために
「肩凝りの大きな原因」となります
咳をすると「前かがみになります」これは「横隔膜」の収縮作用です・

とくに胃の弱い方は慢性的な消化不良から腸が弱くなり腹部と胃の部分=横隔膜部位から屈曲姿勢が原因で猫背になりやすく、こうした原因から姿勢不良で肩こりになります
更に
毎日コーヒーなどを飲むと=胃腸の不調から「前傾姿勢が慢性化する」事も大きな原因のひとつになります