肩凝りの構造=「日本カイロプラクティックセンター厚木}
肩凝りの人は、猫背で基本的に前肩の姿勢なのですが、これは機能性肩凝りのほかに遺伝性のものが強く、ご両親のどちらかが、やはり猫背である場合が多く見受けられます、この場合は骨盤からずれているので全身の骨格矯正が必要です、また、内臓の問題から、一見猫背ではないのにも拘らず、背筋は伸びているのに肩凝りという方も居ます(内臓機能性肩凝り)


猫背の解剖学
肩凝りには多くの筋肉が姿勢の関与をします、
上腕二頭筋の筋肉は筋皮神経C5, 6の神経支配で肩甲骨の関節上突起と烏口突起に停止して上腕を屈曲する機能をもちます、
     この筋の過緊張は肩甲骨を前下方に牽引するので前肩が起きます

大胸筋の筋肉の停止部は鎖骨部、胸骨部、肋骨部から起始して上腕骨の大結節に停止します
この筋の作用は腕(上腕骨)を内転、内旋、水平屈曲する機能をもちます、
この筋の過緊張は上腕を回内し、鎖骨と肩甲骨を内方下に引っ張って前肩をつくります(肋鎖症候群)
  起始部        停止部        機能
上部=(鎖骨部)鎖骨の前方内側二分の一    上腕骨大結節    鎖骨部:肩関節の内旋、水平屈曲、外転
下部=(胸骨部)第一〜第六肋骨肋軟骨と胸骨  上腕骨大結節    肋骨部:内旋、水平屈曲、伸展、内転
神経支配:鎖骨部=外側胸神経 C5, 6, 7 胸骨部=内側胸神経 C8, T1


小胸筋は内側胸神経C8, T1の神経に支配され、烏口突起に起始して、肋骨の3,4,5の前面に停止します、
この筋の作用は肩甲骨の(下制)固定です。(C8,T1は鞭打ち症によって障害を負います)
        この筋の過緊張は筋の下を通過する血管束を圧迫して指のしびれを誘発します(ライトテスト陽性)
さらに肩甲骨を前下方に牽引する作用のため前肩になります

頸部の筋肉
前斜角筋はC3~C6の横突起に起始して第一肋骨の斜角筋結節に停止します、         (頚神経前枝C5~C7)
中斜角筋はC2~6の横突起に起始して第一肋骨の鎖骨下動脈溝の後方に停止します (頚神経前枝C3~C8)
後斜角筋はC4~6の横突起の後結節に起始して第二肋骨上面に停止します (頚神経前枝C6~C8)
これ等の頸の前面に停止する筋の過緊張は頸を前傾させて猫背をつくります
この筋に問題が起きると頚椎は前下方に引っ張られるために拮抗作用で後頸筋が過緊張を起こし、頸筋全体が過緊張となって頚椎の回旋変位(ずれ)や椎間板の圧迫を発症して構造的変位を来たして 腕神経叢と血管束を圧迫するために腕や指の痺れ、胸郭出口症候群(アドソンテスト陽性)、肋鎖症候群(アレンテスト陽性)などの症状が出てきます、さらにひどい場合は椎間板の変性を誘発して頚椎ヘルニア(コンプレッションテスト陽性)になり、腕から肩にかけて放散痛や痺れなどの症状を誘発します
斜角筋は胸鎖乳突筋とともに鞭打ち症等を負うと、頭部が追突の衝撃で後方へ引っ張られ、その衝撃で引き伸ばされて筋繊維の挫傷を負い、筋は短縮化して頸の前傾の原因になります、さらに頸の前傾はT1部分に負担をかけるのでC7C8の頚神経の圧迫を誘発してこの内側胸神経に支配される大胸筋下部繊維に過緊張が発生するので(大胸筋上部繊維はC567外側胸神経支配)肩は前下方に牽引され、前肩となります、その他、頚椎野サブラクセイションでもこれ等の筋に過緊張が発生しますが内蔵や胃弱などが原因で胸郭の下垂による構造的変化が原因の場合もあります

胸鎖乳突筋は副神経と頚神経叢C23に支配され、胸骨柄と鎖骨近位に二頭で起始し、側頭骨乳様突起に停止します
この筋は頚椎の屈曲と回旋の作用をします
この筋は拇指を使すぎたり重いものを持ったり精神的緊張や枕が合わないなど、また風邪などで咽頭部に感染すると咽頭リンパ、頚リンパ節の反射などでも強くコリます、この筋の下には頚動脈があるので脳血管障害や不眠症なども誘発します、また、停止部の乳様突起の奥には聴力器と平衡器があるので目眩や耳鳴りなど、また血圧の変動などの症状を誘発します
また、側方からの追突や衝突によって頭部の振り子運動で一側の胸鎖乳突筋が引き伸ばされ、筋繊維が挫傷を負い、その結果この筋の部分的な繊維化が起きて頸筋群の一側の硬結や過緊張が発生します
第一話(3部作)
第二話に続く・・・

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