今日は ジストニアの 男性です

杖無しでは歩けない歩行困難、朝の顔面のゆがみ、膝と手の震えゆびの硬直、等など・・



人間の体幹軸の不全について

最初の検査は体幹軸の検査をします
足をやや、開いて立ってもらい両方の肩を下方に押すと、身体がグラグラして、まっすぐに姿勢を保つことができません。

これは体幹軸に狂いがあることを意味します。
食物アレルギーのTL検査もします、内蔵の不調から「体幹軸」の狂いが発生することも珍しくないからです。(この方は強い乳アレルギーの反応があります)

人間の体幹軸の不全の原因は、たいがい「足」なのですが,「足」には、約 27個の骨があります(種子骨)を除く
人間は二本の脚で全身を支えて立ちます
二本の脚の先には、「足首」があり、この部分に 27個の骨があります

末節骨×5
基節骨×5
中節骨×5
中足骨×5
楔状骨×3  合計27 距骨は脛腓関節の中を回転する 足首のベアリングの役目をします。
立方骨× 1
舟状骨×1
距骨 ×1
踵骨 ×1

これらが 内在筋、虫様筋、カーフからの腱、前脛骨筋などが構成する「足底アーチ」を造って、体幹の安定を担います

よく、「距骨」を問題にする治療家が多いのが目につきますが,
「距骨」が体を真っ直ぐに安定させているのではなく、
足趾の末端と MP関節 踵骨 の三点がアーチを作って体重を支えます、
これらの三点が不安定になると、体重を地球の1G重力に対して支えることができなくなり、
左後方、あるいは右後方とか
右前方、あるいは左前方とか、の偏心加重になります

距骨は整復の方法がカイロにも、理学療法テクニックにもあります。方法はいたって簡単です。

距骨の方向を矯正すると、一時的に、バランスが取れて、一見、安定するかのようになりますが、この方法は20〜30分くらいで、効果は消失してしまう欠点があります。

さらには、過去に捻挫した距骨末端の前距腓靭帯、後距腓靭帯,踵腓靭帯、等の硬結、これらが。足首の可動性を制限するために距腿関節の軸を捻じり始めます。

腓骨は膝を屈曲すると、輪状靭帯で脛骨に停止する腓骨小頭は、15mmも上方向に移動します。
輪状靭帯、脛腓靭帯、骨間靭帯、前後距腓靭帯などは、膝の後方にある「後膝窩靭帯」と、一緒に膝の種子骨である膝蓋骨を包む「関節包」を構成します。
また、あるいは、膝関節のねじりも影響してきます。
当院では、これらの沢山ある指の靭帯、関節の可動性、体幹軸、骨格、頭蓋までの修正を行います。

最近、若い女性に 何故 内またO脚で歩くのか? と、 質問をしたところ

「かわいいから・・・」

という答えが返ってきました。

その結果、俗にいう、内股O脚になってしまうわけです。  (あきれた・・・)
これは将来 膝痛 の原因になります

体幹軸の狂いは、恐ろしい結果を生みます。

内臓
血管
神経系
リンパ系
60%の体液
血液
大脳
脳脊髄液

等の全ての 器官が  傾くために、小脳に蓄積された,対荷重システムが狂ってくるために
不安定からくる、小脳変性症や、ジストニアのような、症状を起こし始めます。

実際に、この体幹軸の狂いが原因で、「筋ジストニア」と診断されて来院した人も居ます。



病理学
      ジストニアの病態
1. ジストニアは,罹患部位によって局所性・分節性・全身 性・多巣性・片側性に分類される.随意運動をおこなう骨格 筋にはジストニアが生じうる
2. 一般に発症年齢 が低いほど広汎に罹患する傾向があると言われています.
3. 一方,成人発症の場合は大半が局所性で.原因の有無によって一次性(原発 性)ジストニア(primary dystonia)と二次性(続発性)ジス トニア(secondary dystonia)とに大別されます
簡単に言うと、自分の意志に関係なく、身体の各部位に「不随意的」なけいれん性の筋肉の過緊張が発生します。

「筋ジスの説明。」
同じ「筋ジス」でも
「下肢型」は幼児期から発症するために、歩行脳力の低下、または歩行不能になり、たいがいは車椅子生活者です短命の人もいれば、長命の方もいます。
顔面上肢型は比較的症状は軽く、長命を保つことができます。

筋ジストロフィーにはいろいろなタイプがあって、遺伝子異常により、いずれも筋肉の分解作用によって「症状」が悪化するというものという定義されています。

筋ジストロフィー(きんジストロフィー、英語:Muscular Dystrophy)とは、筋線維の破壊・変性(筋壊死)と再生を繰り返しながら、次第に筋萎縮と筋力低下が進行していく遺伝性筋疾患の総称である。発症年齢や遺伝形式、臨床的経過等から様々な病型に分類される。

その内、最も頻度の高いのはデュシェンヌ型です。

主訴が筋力低下、筋萎縮であり、以下の2項目を満たすものをいう。
• 遺伝性疾患である。
• 骨格筋がジストロフィー変化を示す。
性染色体劣性遺伝型筋ジストロフィー
デュシェンヌ型 (Duchenne muscular dystrophy, DMD)
進行性筋ジストロフィーの大部分を占め、重症な型で、おおよそ小学校5年生くらいの10歳代で車椅子生活となる人が多い。昔は20歳前後で心不全・呼吸不全のため死亡するといわれていたが医療技術の進歩により、5年から10年は生命予後が延びている。

治療法が確立していない難病である。このデュシェンヌ型は、伴性劣性遺伝(X染色体短腕のジストロフィン遺伝子欠損)で基本的に男性のみに発病するのが特徴です。

症状としては
2 - 5歳頃から歩き方、転びやすいなどで発症が確認される。
筋力低下は対称的に起きるという特徴を持つ。筋力低下によって
処女歩行遅滞、易転倒、登攀性起立(とうはんせいきりつ、ガワーズ(Gowers)兆候)、腰椎の前弯強、動揺性歩行(アヒル歩行)[1]などをきたす。
心筋疾患を合併することが多く、心不全は大きな死因のひとつ。

ベッカー型 (Becker muscular dystrophy, BMD)
病態はデュシェンヌ型と同じだが、発症時期が遅く、進行も緩徐。関節拘縮も少ない。一般に予後は良く長命の方が多い。
デュシェンヌ型同様、免疫染色にてジストロフィン蛋白に異常を認めるが、デュシェンヌ型ではジストロフィン蛋白がほとんど発現していないのに対し、ベッカー型では異常なジストロフィン蛋白が産生されたり、発現量が少ないことが知られており、これにより両者の症状の差異が生じているのだと考えられる。

デュシェンヌ型筋ジストロフィーの筋病理
ジストロフィン欠損に起因する膜の異常があり筋再生が活発であるが、再生は壊死を代償しない。
そのため筋線維は次第に数を減らし、末期には筋線維はほとんど消失し、脂肪組織と結合組織で置換される。骨格筋のみならず、心筋や横隔膜もおかされ、心不全または呼吸不全が死因のひとつとなる。

• 先天性筋ジストロフィー(福山型 )

出生時より筋力の低下を認めるものを先天性筋ジストロフィーと呼ぶ。
日本では先天性筋ジストロフィーの中で最も頻度が高い。多くは10歳代で死亡する。
• ウールリッヒ型
• メロシン欠損症
• インテグリン欠損症
• ウォーカーワールブルグ症候群
肢帯型筋ジストロフィー
三好型筋ジストロフィー (Miyoshi muscular dystrophy : MMD)
16〜30歳頃に発病し腓腹筋とヒラメ筋が侵される
初期症状は、つま先立ちができないジャンプすることができない、走ることが遅くなるい等
発症後約10年で歩行不可能となり、筋力も遠位から低下しやがて近位にも及んでくると言われているが、発症後10年以上経過した方でも歩行可能の患者がいる。

顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー
原則として両親のどちらかが病気であるが、しかし両親が全く正常で突然変異による発症と考えられる例が30%もある。

病名のように顔面、肩甲部、肩、上腕を中心に障害される。進行すると腰や下肢の障害も生じ歩行困難となることもある。
顔面筋の障害により閉眼力低下、口輪筋障害(口笛が吹けない=ほとんどの解剖学書に載っている)などを来たし、独特の顔貌(ミオパチー顔貌)を呈する。
生命に関しては良好な経過をとる。筋症状以外では、感音性難聴、網膜血管異常の合併が高率であり、まれに精神遅滞やてんかんの合併がある。

緊張性ジストロフィー (myotonic dystrophy
有病率は10万人に1〜5人、好発年齢は20〜30歳代であるとされる。先天型では母からの遺伝による重症型がある。フロッピーインファントで発症。
その他に、白内障等の眼症状、内分泌障害(耐糖異常、性腺萎縮(無精子症)、甲状腺機能低下)、精神薄弱、循環器障害、呼吸器障害、消化器障害、前頭部の脱毛など多彩な症状がある。
a.メロシン欠損型先天性筋ジストロフィー(ラミニン2欠損症)
 常染色体劣性遺伝。第6番染色体長腕(6q22)に遺伝子座があります。
 福山型に類似しますが、知能が保たれているのが異なります。

b.エメリー・ドレイフス型筋ジストロフィー
 X染色体劣性遺伝。原因蛋白質はエメリンと命名しました。
 X染色体長腕(Xq28)に遺伝子座があります。

c.顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー
 常染色体優性遺伝。第4番染色体長腕(4q35)に遺伝子座があります。

d.筋強直性ジストロフィー
 常染色体優性遺伝。第19番染色体長腕(19q13.3)に遺伝子座があります。
   MT-PK(myotonin protein kinase)
   CTGリピートの拡大:50〜3000repeat(正常:5〜35)
    : repeatが多いほど発症が早く重症化しやすい傾向があります。

e.三好型遠位型筋ジストロフィー
 常染色体劣性遺伝。第2番染色体短腕(2p13)に遺伝子座があります。原因蛋白をdysferlin と命名しました。LGMD2Bと同じ遺伝子異常によるのが興味深いところです。

f.Rimmed vacuole 型遠位型ミオパチー(Nonaka型)
常染色体劣性遺伝。第9番染色体に遺伝子座があります。

g.眼咽頭型筋ジストロフィー 先天性ミオパチーの中で最も高頻度です。
 常染色体優性遺伝。第14番染色体長腕(14q11.2-q13)に遺伝子座があります。 
セントラルコア病(central core disease)

 主に常染色体優性遺伝をとり、遺伝子座は第19番染色体にあって、リアノヂン(ryanodine)受容体遺伝子に変異がみられます。
 
ミオチュブラーミオパチー(myotubular myopathy)

 比較的良性の経過をとる常染色体優性(劣性もある)と、乳児期から重篤な症状をとるX連鎖劣性遺伝をとる乳児重症型では筋線維は胎児の筋肉のように未熟のままです
 
先天性筋線維タイプ不均等症(congenital fiber type disproportion)

筋線維径は全体に細く、未熟で未分化なものが多く存在します。筋線維タイプ分布の異常と未熟性が筋力、筋緊張低下の原因と考えられています。
 
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c.Ragged-red figerを伴うミオクローヌスてんかん(MERRF:福原病)

 ミトコンドリアミオパチー、ミオクローヌスてんかん、小脳失調、知能低下、視神経萎縮、難聴などを伴います。通常10歳前後に発症します。ミトコンドリアDNA の点変異が知られています。


☆いずれの場合も
体幹の軸と骨格を正しく整えると、かなり症状は、改善します。

先月に来た方も、付き添い一人と、杖をついてこられましたが、帰りは、まったく「杖」は不要で付き添いの方に「杖」を預けて、一人で歩いて帰りました。
治療は
全身の各骨格を矯正して体幹軸の安定性を戻してあげただけです。

すると
全ての臓器、大脳、神経系は、安定を取り戻し、ニューロンインパルスも、正常活動ができるようになるため、ジストニアに特徴的な、不随意筋活動は、自然と正常に戻るのです。

筋ジスの状態をカイロプラクターの目で見ると、よく分かりますが、
目につくのは、骨格系の不安定と、バランスの悪さ、腓腹筋の弱化。
そしてニューロンインパルスの乱れです。

身体を動かすと、反射的に起こるのが 「立ち直り反射」です
筋ジスでは、制御できない
「立ち直り反射」
これが、痙攣や、硬縮を発生します
不安定は、安定を求めて起きる一種の「筋反射」であることが熟練したカイロプラクターには
はっきりと見えることと思います。

ですから、身体には 「安定」を与えると、驚くほど、筋活動に起きる,痙縮、震えは、
ピタリと止まるのです。




今回の整体日誌はかなり専門的なものになりましたが、その道の方ならば、理解できることと思います。


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