競輪選手の施療日記です
その選手はいつもトップグループで一位、二位を争う優秀な選手です
昨日ゴール前で引っ掛けられ、落車して右足がペダルのストラップに引っかかったまま横転したため、膝の関節靭帯損傷、両側の骨盤打撲、
右足の可動域障害という症状で,松葉づえで来ました。
右の膝の整形外科的可動域テスト
大腿骨を片手で固定し、もう一方で下腿骨を回旋させると、
約5ミリずつ位、左に比べてぐらぐらしています、整形外科で言えば、明らかに側腹靭帯損傷の症状です、
試しにどういう姿勢や動きで膝に痛みがでるのかをテストしてもらいました、
すると
足を椅子に乗せて強く屈曲すると、内側靭帯の停止部に痛みが出ます、=(鵞足という内転筋の停止部です。)
次に足底の底屈検査、背屈検査ともに、筋力が50%ほど低下しています、
大腿四頭筋の筋力テストをすると、
両側とも殆ど筋力が無くなって、特に右足は私の指一本で床に足が落ちてしまう程の筋力低下がひどい状態です
そのほかに
本人の気付いていない右の大腿四頭筋の中間部分の打撲による
外側広筋の筋腹部の腫脹です=
かなり腫れあがっているのですが、ひざの痛みの方が気になって、本人はまったく気付いていません。
この、外側広筋の打撲のために,挫傷で筋力の低下の原因の一つになっているのです。
左の腸骨は打撲のために可動せずAS変移しています、
右側も同じくです臥位で膝を曲げると、膝は腹部に付きません
=競輪選手は非常に強い前傾姿勢でペダルを漕ぎます、加速のためには、膝が大きく腹部に当たるまで屈曲し、足底の筋力でペダルを加速しなければなりません、膝が曲がらない、足底の筋力低下の状態では、選手生活は終りです
打撲で変移して固まった骨盤の矯正とモビリゼイション、そしてL4L5の矯正、そして、打撲で腫れあがった外側広筋の腫脹を治す
以上で施療は終了です。
施療後に大腿四頭筋の筋力テスト=私が体重を掛けてもびくともしないほど強くなっています、
他に底屈テスト、背屈テスト、大腰筋テスト、骨盤の可動域テスト、そして靭帯損傷した膝のぐらぐらも無くなっています=L4の矯正で大腿神経が正常化した結果です、
膝のテストをもう一度やってもらいました、違和感と痛みはゼロですこれで全て=OKです
ろくに触診や問診もしないところは避けた方が無難です
「明日から走っても良いか?」
と聞いてきたので、もちろんOKを出しました、
この選手は非常に回復力の強い人なのです=落車して来院してきたのは3度目です。あらかじめ体質を知っていたのでOKを出したのです
これは、カイロプラクティックの神経学を応用した技法によって
運動神経系が打撲によって狂ってしまったのを正常にもどしてあげた結果なのです
、人間は大脳の運動野からと、脊髄の反射回路によって腕、下枝、下腿と骨盤系は動いています=これ等の筋肉を動かすのは全て神経系の正常な働きがないと、抑制系が働いて激しい筋力低下や可動域制限、膝の痛みなどが症状として現れます
本物のカイロプラクティックとは神経診断学と内科学によって症状を診断し、機能解剖学的に可動性の診断をして、正常な筋骨格系と神経系を回復させるものなのです
カイロプラクティックは結果として痛くなった腰を直すのではなく
(ですから腰痛の場合は痛い腰には触りません)
腰を痛くしてしまう、「原因」の方にアプローチして曲がった骨盤や捻じれた腰椎、脊椎などを正常な身体に矯正する事によって、本来の健康な身体の「生命システム」を取り戻すのです
=腰痛や頸椎ヘルニアなどの色々な症状は、これ等の高度な医学知識をバックボーンとする正規なカイロプラクティックの施療によって症状は消失してしまうのです
それに、普通の整体では普段着ている服のままとかで治療をします=(精密な触診が出来ない)、これは身体や神経系の状況も把握しないでいきなり、ボキボキとやられて
かえって痛めてしまうケースがあるからです
特に経験の無い、若いカイロプラクターは、やたらとボキボキと骨を鳴らしたがります
椎骨の矯正は神経学的な傷害が発生している部分のみ、最小限度の小さな力でずれた椎骨を元の正しい位置に戻すのが本当の矯正です
少なくとも、5000時間以上の医学の学習と1000時間以上のインターン経験がないと、カイロプラクターとは言えません
当院の院長は20年以上の経験があります
4,5歳の幼児から80歳以上の膝痛のお年寄りまで元気に歩けるようになるまで、徹底的に施療いたします
本格的なトレーニング器具を揃えたリハビリ室で筋力の回復指導をしています、膝が痛くて200メートルしか歩けなかった80歳の御年寄りも、今では元気に歩いています
骨を矯正するだけでは、人間の身体は元気になりません、自分の身体を自分で支えて、自力で歩けるように筋力が必要なのです、
女性のインストラクターが筋力トレーニングを指導しています
年を取ったから、もう駄目だと、あきらめないで下さい
手足がちぎれているわけではないのです!必ず回復します、心配しないで、病院で回復しないどんな症状でも電話をしてください