五十肩の症状のひとつ= 「鎖骨可動性障害」

症状「鎖骨の可動性障害」による、120度あたりまでの痛みを伴う挙上障害

腕の挙上には、『肩甲上腕リズム』と呼ばれる色々な作動条件が必要です

      「構造学」

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腕を挙上するときには、「鎖骨」は90度から180度まで回転移動します=腕が付いている「肩甲骨」は、実に、この骨一本だけで支えられているのです


 腕を挙上するための「筋肉に異常な硬結や過緊張が無いこと」=腕は、前腕の伸筋が固まっているだけで挙上しなくなります、また、L4の障害で飽きる大腿筋膜帳筋の過緊張でも、腕は挙上障害が発生します

2 肩甲骨
肩の主人公は「肩甲骨」です
肩甲骨の周りの筋肉に付かれが溜まり、痛みが出てくると、「腕」が挙がりにくくなります

肩甲骨は、肩甲挙筋、菱形筋、肩甲下筋、前鋸筋、その他複数の筋と腕によって支えられているので、
腕の挙上動作には肩板(肩甲骨)の可動性障害の無いことが絶対条件として必要です

3上腕骨
上腕骨(腕)は「体幹」ではなく、肩甲骨のみに筋肉と靭帯によって胸骨と関節として連結しています

4「上腕肩甲関節」
=肩は、『自由関節』と呼ばれる、全回転域をもっていながら、腕と肩甲骨の支点は、ただ、胸鎖関節のみの一箇所の関節という実にアンバランスの関節構造を持っています、言ってみればある種の「不完全関節」または「浮遊関節」とも呼ばれる関節であるがゆえに、簡単にバランスが崩れやすい構造といえます、その為に五十肩と呼ばれる、上腕の挙上障害を引き起こしやすい、不安定な関節です

5 鎖骨
鎖骨は、肩甲骨を支えるたった一本の骨です
この鎖骨は胸の骨=胸骨に関節しています=「胸鎖関節」
鎖骨のクランク運動=肩甲上腕リズムには肩甲骨の外転運動が必要であり、鎖骨の遠位端の上方運動と外転運動が肩甲骨の腕を挙上する時の支点の外転クランク運動を可能とします、肩甲骨の外転障害は、菱形筋や前腕筋群、上腕三頭筋、大円筋などの筋によって、可動性障害を引き起こされます。
いずれも
C-5
C-6
C-7
の神経支配エリアです


鎖骨の運動障害は、近位、及び遠位の胸鎖関節靭帯の拘縮や亜脱臼によって引き起こされます
これは棘上筋炎、三角筋炎の原因になります、鎖骨は転んで腕を付く、横向きに倒れるなどで、関節部で靭帯への衝撃で拘縮を起こすために運動障害が起きて、肩関節炎や肩板炎の原因となります、また、第一肋骨との鎖骨下筋も拘縮によっても挙上障害と頚神経束のインピンジメントにより胸郭出口症候群が発生します、  鎖骨は、斜角筋群、僧帽筋、等の筋の過緊張でも可動性障害か発生します


昔、藤沢と横浜の二つの整体学校の「カイロプラクティック科」の講師をしていたことが有ります その時に、「肩」の構造理論を説明していたところ
 28才くらいの生徒をモデルにしたのですが
 この,生徒
 なんと、右腕が 120度くらいしか挙がらなかったのです

 「うーん、五十肩だね〜」

 というと、
この生徒、ひどいショックを受けたらしく
 悲壮な顔になりました

 まだ20代で「五十肩」
と言われたのが相当に心理的なショックだったようです

 「言葉」が人に、これほどまでに傷をつけるのかと
 私も内心びっくりしました

 それも、「五十肩」という言葉だけで゛・・・  (男のくせに・・・)
 ほかの生徒は 大笑いして受けていました。(人の不幸は蜜の味です)
 
「鎖骨の亜脱臼」
 私自身が武道で2度体験していて、やはり肩が痛くて、腕が上がらなかったのを覚えています
 (一回は師匠に、整復して頂いて、覚えたので後の一回は自分ではめて直しました)

 この生徒の肩周辺を触診すると、他は、特に問題が無く、「鎖骨」が3mmほど内上方脱臼」していたの で
 その場で「胸鎖関節」を「ぼきっ」と整復してやると、腕は完全に痛み無く上がるようになりました

 鎖骨の脱臼というのは、多分、整形外科でも、完全脱臼以外は知らないと思います
 ミリ単位の「関節」のズレは、必ず「可動性障害」を起こします=これを=五十肩と勘違いする人が多くいます

 股関節でも、この「亜脱臼」が存在します、するとかなり、股関節が痛くなります=これを「股関節症」
と「病名」を付けられると、何も知らない人は痛みのために「股関節の手術」をしてしまいます

 

私自身は、それぞれの股関節を時期を二年ずれて、一年に一回づつ=亜脱臼を二回やって居ます=神奈川県の「鶴間」に『整体の名医』が居るのです=この先生に整復して頂きました。

それから右側の完全脱臼を一回やって居ます=これは自分で整復しました=後遺症は約一年続きましたが、現在はウエイトトレーニングで400Kgのレッグプレスをこなしています。
(今日も400Kgのレッグプレスを5セットやってきこのブログを書いています)

 武道では、これは、日常的なことなので、特に大したことではないのです

 30年の武道生活の中で、肘や手首、肩関節、指の関節、背骨、腰、等はごく普通に整復をしていたものです

 武道では、骨折や脱臼は当たり前なのです

 というわけで
 この生徒は胸鎖関節の整復だけで腕が挙がるようになりました

 五十肩の診断では、肩甲上腕リズムの中で「何処がロック」しているのかを見つけるのがコツです
 
 今月の勉強会も「五十肩」の特集をやりました

 来月も「五十肩」の勉強会です。

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