右の腰が痛いんです
と、云って、思いっきり右の腰をかばって、曲がって入ってきました
実に痛そうです



腹部もやや、熱が有り、ちょっと触っても、痛がります
こういったタイプは=「内臓性の腰痛」に分類されるのですが
とくにTLの反射は陽性では有りません

こういった場合は
腰椎性
骨盤性
筋肉性=疲労性
立位バランスの崩れなどが原因の場合が多いのです


骨盤の矯正
仙骨の矯正
立位の矯正
等の矯正をすると、だいたいの痛みは50%程消えます

するとだんだん本当の「原因」が浮かびあがってきます

「先生、実は左のかかとが一か月くらい前から痛くて、かばっていたからですかねー?」
と言います

その通りでしょうね

踵にタッチしてTL検査をすると陽性反応が顕著にあられます

実は、この「踵の痛み」というのが、けっこう複雑な原因の「連動」で起きているのです

一般的には骨盤神経叢の問題から、かかとや指先の急激な痛みなどが起きます
ですから普通破=骨盤の矯正をすると、一瞬で痛みは消失します


この人は骨盤の矯正をしても何も変化が有りません

そこで「痛みのルート」を探ります
すると
足の「距骨」という「骨」がズレていました
さらに「腓骨」の下降変位
踵骨の可動性の消失
膝関節のズレ
大腿骨のズレ
左カーフ=(ふくらはぎ)の中が固まって居ました
左拇指の第一関節
MP関節
リスフラン関節などの可動性消失

これらを矯正すると、大分踵の痛みが減少してきました

しかし、痛みが完全に無くなったわけでは有りません

これはつまり、さらに「原因」が隠れているという意味になります

そこでその上のハムストリング筋を解除
さらに10%程改善します

ハムストリング筋の疲労は、肩の筋肉の「連動」から発生しています
、痛みのルートを探ると=肩の「僧帽筋」にたどり着きます
ここまでやって、やっと「2番目の原因」に突き当たるのです

「僧帽筋」は首の神経のC-2の神経支配領域です
C-2は同側の足の「立方骨」の位置不全から「捻じれ」が起きるのです
そして、C-2の矯正を「立方骨」から矯正します、すると「肩こり」が消えます

このように、単なる「腰痛」でも、複雑な「原因の絡み合い」で腰痛が発症するのです

ここまで施療して、約80%の改善率です
未だ完全では有りません

この人は、一年に3回ほど「腰痛」で来院する方です

そしていつも、くたくたで、さらに「内臓の炎症」を伴っています
この「内臓の炎症」は「体力の減少」から免疫力が落ちて、食べ物に感染するのです

聞いてみると、今回もやはり、今月は一度も休みが取れなかったそうです
そして、明日の日曜日も出勤だそうです

このパターンで、この方は「腰痛」になります

あとは、左足のかかとの痛みのために正しい「立位」が取れないため、右への極端な偏心荷重になって今回の「右側の腰痛」が発症しているわけです

カーフの筋肉の硬縮した部分が「踵骨」を後方に引っ張っているための痛みだったのです
最後に
その「カーフ」の筋力が減衰している部分に筋膜リリースを施すと95%の回復が見られました
さらに
足底のアーチ=足底アーチはスプリング靭帯によって体重を支えるので、この筋肉がいろいろな原因から疲れてしまうと、体重を支える事が出来なくなって「踵骨」の痛みが発症するのです

最後に「僧帽筋」を疲れさせる「原因筋」の上腕三頭筋を解除して100%の回復になり、踵の痛みも消えて、まっすぐに立てるようになりました

さらに
座りしゃがみからの立ち上がり
腰の捩じり
前傾
後傾
等の動作をしてもらい

痛みの確認をして、どこにも痛みが無くなったのを確認してもらって終了です

●今回の原因の「連動パターン」の説明です

症状は「右腰の痛み」

原因の一番目は左のかかとの痛みからの逃避姿勢=右側への偏心荷重=このために右の腰痛になる

骨盤の不正=骨盤神経叢=足の筋の正常な回復
腹部内臓=体力の低下からの内臓の炎症
大腿骨のねじれ
下肢のねじれ
膝のねじれ
立法骨のねじれ
このような「足の骨」のねじれが正常な立位を妨げます
そして上半身の異常が発生します

C-2のねじれからの連動で僧帽筋の疲労硬縮
上腕三頭筋の疲労が最終的な原因

このような原因の連動だったわけです。

ニコニコして、まっすぐになって帰っていきました。

あー疲れた・・・。