85歳=認知症と軽いパーキンソンの患者です


症状は
股関節の可動域低下のための歩行困難=ステッキ歩行
よちよちと、小股でしか歩けない状態=股関節の可動性低下
歩き出すと、止まらない、向きがなかなか変えられない。=パーキンソニズムの特徴です
ただし、指の震戦は無い
立ち、座りの困難、立ち上がりは人の手を必要とする
軽い意識の混濁
認識力の低下
右肩が立っていると、後ろに倒れてくる
腰椎すべり症
などです

既往歴
25年前、転倒時に右手首の骨折と肋骨の骨折
打撲箇所は不明=-(本人が覚えていない)
AKのTLテストでは右臀部と右肩関節に打撲反応あり

施療
手技による矯正はせず、フルスパインのアクティべーターでの矯正とマニピュレーション
胸、腰椎、骨盤の可動性回復を施しました

特記事項
骨折したR-5には影響が残っていないが、右第三胸椎横突起部分と肩甲骨上角の圧痛があり、とても痛がる
おそらく骨折の右肋骨をかばう「代償性」と思われる=この「痛み」をリリースして「痛み記憶」を解除
(本人は昔の傷なので、もう、痛みはありませんという)=しかし、痛みは身体が覚えているものです
脚には異常なし
右手近位手根関節に運動制限

☆こういった「骨レベル」「関節レベル」での痛みは、骨膜や靭帯などの軟部組織に「痛み記憶」が数十年と残っていく=これは理論的なものではなく、感覚的なものです・・「痛みを患者さんの身体から聞き出す」能力がないと理解できません。
したがって、「検査機械」で「数字」を結果として診る医師には、決して理解はできないでしょう。

こういう「既往歴」が体幹の「軸」を狂わせて「症状」を起こします
これは「表面」に現れない「痛みの記憶」ですから、病院の機械でいくら計っても「数字としての結果」は出ません
したがって、「病気」として診断不明の場合が多く出てきます(車が全損なのに体は打撲のみの交通事故など)

何処かの骨折があると「介達外力」という「外部から加えられるエネルギー」は身体をつき抜けていきますが、骨が折れずに、打撲などであると「衝突のエネルギー」は体内に閉じ込められます、
それが一か月
二か月
半年
三年後
あるいは30年後
に何らかの症状が出てきます=これがいわゆる「後遺症」です

さて
可動域テストでは、25年前の手首の骨折に「痛み」の記憶があり=手首の回外がしにくい
短拇指示指対立筋の解除と橈尺関節の解除=橈尺関節に可動制限があるとその可動域制限肩におよび=体幹の可動域に影響を起こす=これが歩行リズムに影響して、「歩行困難の原因」になる

他に
金属アレルギー反応がある

施療後
歩行がやや、回復の程度です
他に、大した変化は起こりません

全体に「あらゆる動き」にブレーキがかかっている。=(神経的なものではない=私の長年にわたる経験的、感覚的な判断です)

そこで、「動き」を観察します

ソファに座りこむ姿勢に難を発見
立ち上がり姿勢にも、難あり

よく観察すると、座るときの「足」の位置に不自然があり、そのために、座るときに「どすん」と座り落ちる
再度、立ち上がり姿勢の観察
やはり、「足の位置」に不自然を発見する

立ち上がり時に「足」を1Cm引いてもらい、手を貸して、立ち上がって貰う
数回立ち上がりの練習と座る姿勢の練習
数回の練習で、「足」の位置を修正することを覚えてもらい・・・・ (ふつうの健常人は自動で行うものです)
その後、手を貸さずに自力で立ち座りを繰り返してもらう


●自分で立ち上がれるようになったので
「自分で座れたー」
と感激していました=人間は歩き方や立ち方を忘れてしまうものですよ=と説明する

 (小脳変性症の方にも同様の運動域の制御を認めます=殆どは錐体路障害ではなく、筋力や軸の偏りが原因です、参考のため)

歩行時に右足の筋力の低下を認める=右足に体重が乗ったときに「ふらつく」
「腕」の振り出しに問題を発見
右手を固く握りしめている=これは骨折時の痛み記憶です

右手の短拇指屈筋を解除、肘関節の橈骨前方を解除=これで「肩」が開き、上半身の可動域に変化が起きる、
右足の筋力が回復し、歩行姿勢が変わり、普通に歩けるようになる

服を着替えてもらうと、歩行姿勢が崩れてくる=右手首に異常反応がある=利き手側を握りしめると、歩行時に股が開かなくなる、これが、歩行異常の原因となる=マニュアルメディスン「歩行リズム」参照

右手を見ると、腕時計をしている=昔の傷口にアレルギーの原因を付けているので、歩行に制御反応が発生する
腕時計を外してもらい、手首に緊張の解除を施す=再び歩行を観察する=普通にふらつきもなく、歩けるようになっている


☆みなさんも「利き腕」の握りこぶしを強く握って歩いてもらうと、肩が触れなくなるので股関節=歩幅が狭くなるのがわかります=特に親指を内側に握りこむと、この歩幅が狭くなるのが顕著になります
逆に利き腕の親指を開くと=歩幅が開いて歩きやすくなります。 試してみてください、=これがキネシオロジーの科学です。



さらに
「腕」を振って歩くように指示、さらに歩行がよくなる
もう一度右手の拇指と示指を開いてから大股で、歩いてもらう=さっさと大きく歩けるようになった
立ち座りも、もう一度、練習してもらう

念のため、もう一度「腕時計」をして貰う
脚が「小股」になり、歩幅が開かなくなる、さらに、ふらつきも起きてくる

腕時計を外してもらい、もう一度歩行を確認、
やはり、ふらつきがなくなり、歩幅も広くとれるようになり、手を振って、大股で歩けるようになる

「昔の傷口に金属アレルギーの起きる、腕時計が歩行困難の原因です」と説明して納得してもらう

座る、立ち上がる、歩く、
この動作がまったく介助無しで出来ることを、非常に喜んで頂いた

完全なる=認知症の「誤診」である
「認知症」が正確な診断であれば、中脳の異常であるから、決して、このような回復は、起き得ないはずです

小脳変性症や、認知症などの大脳病変は大変に誤診をし易い、何故なら「教科書」にテスト法が書いてあり、そのテストでは、確かに「認知症の反応が認められる」からです

私がテストしても認知症などの「陽性」の反応を認めますが、ただ
小脳、中脳や錐体路系の問題では無い=という反応も出るのです(運動神経系)

○誰でも=というわけではありませんが
当院ではこうした方法で結果的には、多くの人に改善が起きているのも事実です。

このように、ほんの少しの「運動域の異常」を発見するのは、大変に困難です

そして、それが関節の機能や筋力や、脊髄運動神経系の問題であることを見つけるという、「検査法」をよく知らないと
その症状の発症機序を見抜けないことでしょう。

これは解剖学とAKとキネシオロジーという筋と運動域の医学書を原理にしています。

病院で解決しない問題があれば、一度「当院」を訪ねてください、結果は保証できませんが、最大の努力をします
多少でも「症状に変化」があれば、希望があります。
何事もあきらめないことです


運動器、ヘルニアの専門=日本カイロプラクティックセンター厚木
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