さて、施療編です

まず、身体全体の骨格の狂いを、ディバーシファイドテクニックで矯正していきます
骨格に歪みがあると、訳の分からない不快感が身体中に表れます。
これは、骨格が捩れると、血管、神経系、リンパ系、内臓、脊髄神経、自律神経、脳、などが全体に捩れて、正常な、生命の生理活動が起きなくなるからです
=ですからまず、第一に、捩れた骨格を矯正します、勿論、各、骨格の捩れ理由を問診と蝕診をしながら、体質に合わせて、色々なテクニックを使用して整復をしていきます。
これで身体中の不快感はあらかた消えてしまいます。
残りの不快感は
真の原因が浮き出てきます
次に、腕から背中まで、筋肉が慢性の疲労でカチカチになっているので、普通ならば、カイロプラクティックの色々なテクニックを使用して疲労を取り、硬い筋肉を緩めていくのですが、この女性は、なまじの疲労の蓄積では有りません。

まず軽く身体中を緩めながら、全身の筋肉をくまなく蝕診していきます。
首まで来ると、右側は気持ちが良いが、左側は、ほんの少しでも圧を加えると(力で押圧するのではない)非常に痛がります。
首の後ろに有る長頚筋群をゆっくり緩めと、誰でも、ため息が出るほど気持ちが良いのが普通の反応です。
そして、本人が一番辛いという、左の僧帽筋に触ると、コリ過ぎて、盛り上がっています、体の可動性がそこを中心に可動性制限を受けています

さて、ここからが謎解きです

首の後ろの筋肉への押圧に対する痛みなどは、普通は疲労や、過労の蓄積などの「こり」から来るものなのですが、この方の場合は疲労では無く、構造的、神経的な傷みです。
このような場合は肩甲挙筋へ走行する筋枝から分かれる「皮神経」の異常を現します。長頚筋の神経支配は頸椎でメジャーはC2〜C7です。
次に、慢性に長く凝って痛みを出して居る、上部僧帽筋を蝕診、軽く押圧すると、凄い固まり方です。
やはりこの部分も、接触だけで異常に痛がります。支配神経は、C−2とC4
上部僧帽筋によって引き上げられっぱなしの肩は、僧帽筋が緩み始めると、肩を引き下げようとする反射が起きてきます、筋肉の拮抗作用ですがこれも神経反射による症状です。しかも、筋肉は緩めるそばから、固まっていく。
これは筋肉の疲労ではなく、からだの何処かに、強い引きつりか、捩れがあると起きる、「特有」の症状です。
それで患者の広背筋を緩めたが、やはり効果無し、
そこで、これ等の過緊張を起こす、原因となる『反射点』を探すと、、、。
なんと!、
左大腿四頭筋の真ん中が固まっています
「捻挫をしましたか?」
と聞くと
右をやった、と言います

結局、「捻挫をした左足」をかばい続けて、右足の大腿外側部が固まり、それが骨盤を介して広背筋を伝わり、左の肩を強く引っ張って、左肩甲骨の痛み、という、具体的な、症状を起こしていたのです
左足首の捻挫による右足荷重⇒右脚の過疲労⇒右に傾く体の習性作用で左の広背筋と脊柱起立筋が常時「過緊張」を起こして体のバランスを取ろうとする。

広背筋に引っ張られる左肩を逆に上に引き上げようとする肩甲挙筋と上部僧帽筋!。

という訳で
左の肩の異常な筋疲労と痛みの真の原因は なんと 「右足首の捻挫」だったのです

私にとっては、非常に分かりやすい、筋骨格系の連動症状でした・・・・・。

皆さんもこの程度の単純な「痛み」と過緊張のアンバランスによる、からだの修整作用で起きる、筋骨格系の
「連動作用」 は理解できることと思います。
原因不明の症状でお困りの方は、「日本カイロプラクティックセンター厚木」
へどうぞ゛