12.10.29 ひねくれた腰痛-3
ひねくれた腰痛=最終章
さて、前節はこのくらいにして、
本題の「ひねくれた腰痛」の診断と、施療過程を説明していきましょう
なぜ、「ひねくれた、、、」というかという問題ですが
簡単に言うと、左側が患側なのに、「左荷重」になっているからです
通常、患側には、体重を支えることが出来ないのです、過重をかけると、患側の骨盤は「可動性」を失っているために、靭帯が『負荷』に耐えられないからです
で、視診の続きですが、あまりに腸骨の高さの違いがひどいので
立位では、左腸骨が右に比べて、約4センチほど高いので、鏡で患者さんにじかに自分で見てもらって、驚いてもらいました (ちょっと意地悪をします、、、)
次に身体が右が大きく前に突き出して立っています(左回転)
左肩がおちて、右肩が上がっています
このようにして
まず施療を施す前に自分自身の身体がどうなっているかを患者さん自身の目で確認してもらいます
大概は、思ったより体の捩じれや高さが違うので、自分がどんな状態であるかを理解してもらえます
この患者は、検査途中で「右の鼠径部と股関節」にも違和感があることを訴えています
この時点で、左大腰筋の硬縮が左体幹を後方へ引っ張り、そのために体感軸が大きく右前になっていると、推理できます
しかも、「違和感」ある右股関節と鼠径部は「痛み」から逃れるために、前方へ逃げます
(これは、右休めの姿勢と同じです)
したがって、固くなって骨盤の可動性を失っている患側は「左」ですから「荷重側」は右に荷重するはずなのですが、鼠径部と、股関節に「違和感」があるために「左側」に全体重が乗っています
(これは、相当長期に渡って左が使えなかったことを意味します)
通常、左の内臓が不調になると、その内臓への負担を軽くするために、体重は患側と反対側への「偏芯荷重」となります
ですから、現在の症状から、考えると、体重分散は、「左荷重」から、右への偏芯荷重となってしまう訳です
以上が立位での視診です
次に「仰臥位」でのモビリゼィション検査です
左足のフレアー(通常、患側の足がフレアーになります)
両方の下腿をそれぞれに引っ張ると、左骨盤はスタックして動きません
腸骨を前方から押圧して、可動性を診ると、左腸骨に可動性はありません
痛い方の右腸骨は動きます(一般的には、痛みのある方=つまり、右側が固いはずなのですが、、、)
膝を曲げさせての「Aliceテスト」=陰性です=股関節に異常があると「アリステスト」と呼ばれるこのテストは「陽性」となります(詳細は整形外科テストを照覧)
膝を曲げたままでの回転テスト(股関節と鼠径靭帯のテスト)
左はやや可動性の低下が有りますが、異常というほどではありません
右の膝屈曲での回転テスト=やはり、やや、引っ掛かりが有ります
開きも、十分ではありません(鼠径部痛が原因です=L-1腸骨鼠径神経の影響)
大腿四頭筋の筋力テスト(L-4レベルのテストです)
大腿四頭筋靭帯腱反射テスト=quadriceps muscle reflex test
弱化を両側に認める
足を延ばして、足首を背屈してもらい
前脛骨筋テストtibialis anterio test (L-4レベル深腓骨神経)の検査=陽性、
陽性とは=つまり弱化して異常を起こして居る事をいます
testに反応が無ければ=陰性という訳です
次に、SLRテスト=陽性で、
さらにボウストリング兆候がやや、認められます
膝蓋反射テストpaterlla reflex=これも陽性です
さらに内転筋=閉鎖神経テストです
これもやはり弱化しています
これらのテストで判明したことは
L-5レベル
L-4レベル
L-3レベル
L-1レベル
に問題が生じているという事です
サイドポスチヤーでの、ランバーロール、の腰椎矯正によって
L-5
L-4
L=3
L^1
の矯正をしてから、腸骨の可動性が回復している事
そして、弱かった大腿四頭筋の力が正常になり、非常に強くなっていることを確認してもらいます
左腸骨の可動性は矯正によって回復していますが、腹部の奥にある「大腰筋」の硬縮は回復しませんので、これは、「大和医学整体」の奥義技の一つである「浸透圧」を使って解除していきます
この時点で、一度立って頂いて、腰痛の消失を確認してもらい、鏡の前で、曲がっていた、身体と骨盤、体幹の捩じれなどが、全て消失していることを確認してもらいます
腹部の触診では腹筋の硬直、特に胃の部分に固い過緊張が発生しています
通常、腹筋の過緊張は、「内臓体性反射」と呼ばれる腹部内臓の反射によって筋性防御として現れ、これは、消化器の不調を意味します、またL-1のサブラクセイションでも、同様の反射が起きることが有ります
それは、L-1から出ている腸骨鼠径神経と腸骨下腹神経が板状筋と呼ばれる腹筋群を直接支配しているためで、サブラクセイションの影響で、神経系の伝達障害が発生するために、腹筋は、自立収縮をしてしまうのです
一応、食事の習慣が疑われるので
「早食いですか?」
と、質問すると
「早いです」という答え
さらに
「コーヒーは良くのみますか?」
そして、
「辛い物はすきですか?」
と質問すると
「すべての質問にyes肯定」の返事です
要するに、「消化器を傷める」、ことは全てやっている食生活だということです
したがって、胃の部分の「みぞおち」を中心に、腹筋は強く固まっています
オステオバシーテクニックで内臓と腹筋の過緊張の解除
さらに
TL、testでは、まだ右股関節大腿骨頭に反応が出ます(L-1の矯正で鼠径部痛は無くなっている)
大腿骨頭の原因部を、TLtestで調べると
右足の立法骨に反応が認められます
「立法骨」の上外側変位です(これが股関節の痛みを引き起こしている)
さらに、右下肢を触診すると、腓腹筋と足底筋に固く硬結している筋が発見されます
それらの筋を解除(これは、かっては、内臓の問題で左側が使えないために、右側で長期間立って荷重していたことを意味します)
そしてガンステッドテクニックで立法骨の矯正をすると
股関節の反応は消失
三角筋Deltoid muscle TLtestで股関節の異常が消失しているのを確認してもらいます
再び、立ってもらい、屈曲、進展、回旋などの動きをしてもらって、全ての身体の異常がなくなっていることを確認してもらって診療は、終了です
症状の説明
患者は「左荷重」立っていたこと
右側の鼠径部と股関節に違和感を訴えていたこと
左の内臓に障害を起こして居るのに「左荷重」であること
腹部に筋性防御反射が起きている事
右下腿と股関節に痛みが発生している事
これらの理由から患側の左荷重となっている事
右側に痛みが集中している事
これらの原因が腰椎に捩じれを生じ、腰椎のサブラクセイションを起こして「腰痛」の発生原因
したがって、施療の中心は、腹部内臓と左骨盤の可動性の回復、右股関節の異常を解除することになります
以上で今回のひねくれた腰痛は、全て回復しました
この「ひねくれた」という現象は、実は、ごく一般的にみられる症状であり、すべては
脊髄の反射機構による、「代償性、」の運動機能なのです
さて、前節はこのくらいにして、
本題の「ひねくれた腰痛」の診断と、施療過程を説明していきましょう
なぜ、「ひねくれた、、、」というかという問題ですが
簡単に言うと、左側が患側なのに、「左荷重」になっているからです
通常、患側には、体重を支えることが出来ないのです、過重をかけると、患側の骨盤は「可動性」を失っているために、靭帯が『負荷』に耐えられないからです
で、視診の続きですが、あまりに腸骨の高さの違いがひどいので
立位では、左腸骨が右に比べて、約4センチほど高いので、鏡で患者さんにじかに自分で見てもらって、驚いてもらいました (ちょっと意地悪をします、、、)
次に身体が右が大きく前に突き出して立っています(左回転)
左肩がおちて、右肩が上がっています
このようにして
まず施療を施す前に自分自身の身体がどうなっているかを患者さん自身の目で確認してもらいます
大概は、思ったより体の捩じれや高さが違うので、自分がどんな状態であるかを理解してもらえます
この患者は、検査途中で「右の鼠径部と股関節」にも違和感があることを訴えています
この時点で、左大腰筋の硬縮が左体幹を後方へ引っ張り、そのために体感軸が大きく右前になっていると、推理できます
しかも、「違和感」ある右股関節と鼠径部は「痛み」から逃れるために、前方へ逃げます
(これは、右休めの姿勢と同じです)
したがって、固くなって骨盤の可動性を失っている患側は「左」ですから「荷重側」は右に荷重するはずなのですが、鼠径部と、股関節に「違和感」があるために「左側」に全体重が乗っています
(これは、相当長期に渡って左が使えなかったことを意味します)
通常、左の内臓が不調になると、その内臓への負担を軽くするために、体重は患側と反対側への「偏芯荷重」となります
ですから、現在の症状から、考えると、体重分散は、「左荷重」から、右への偏芯荷重となってしまう訳です
以上が立位での視診です
次に「仰臥位」でのモビリゼィション検査です
左足のフレアー(通常、患側の足がフレアーになります)
両方の下腿をそれぞれに引っ張ると、左骨盤はスタックして動きません
腸骨を前方から押圧して、可動性を診ると、左腸骨に可動性はありません
痛い方の右腸骨は動きます(一般的には、痛みのある方=つまり、右側が固いはずなのですが、、、)
膝を曲げさせての「Aliceテスト」=陰性です=股関節に異常があると「アリステスト」と呼ばれるこのテストは「陽性」となります(詳細は整形外科テストを照覧)
膝を曲げたままでの回転テスト(股関節と鼠径靭帯のテスト)
左はやや可動性の低下が有りますが、異常というほどではありません
右の膝屈曲での回転テスト=やはり、やや、引っ掛かりが有ります
開きも、十分ではありません(鼠径部痛が原因です=L-1腸骨鼠径神経の影響)
大腿四頭筋の筋力テスト(L-4レベルのテストです)
大腿四頭筋靭帯腱反射テスト=quadriceps muscle reflex test
弱化を両側に認める
足を延ばして、足首を背屈してもらい
前脛骨筋テストtibialis anterio test (L-4レベル深腓骨神経)の検査=陽性、
陽性とは=つまり弱化して異常を起こして居る事をいます
testに反応が無ければ=陰性という訳です
次に、SLRテスト=陽性で、
さらにボウストリング兆候がやや、認められます
膝蓋反射テストpaterlla reflex=これも陽性です
さらに内転筋=閉鎖神経テストです
これもやはり弱化しています
これらのテストで判明したことは
L-5レベル
L-4レベル
L-3レベル
L-1レベル
に問題が生じているという事です
サイドポスチヤーでの、ランバーロール、の腰椎矯正によって
L-5
L-4
L=3
L^1
の矯正をしてから、腸骨の可動性が回復している事
そして、弱かった大腿四頭筋の力が正常になり、非常に強くなっていることを確認してもらいます
左腸骨の可動性は矯正によって回復していますが、腹部の奥にある「大腰筋」の硬縮は回復しませんので、これは、「大和医学整体」の奥義技の一つである「浸透圧」を使って解除していきます
この時点で、一度立って頂いて、腰痛の消失を確認してもらい、鏡の前で、曲がっていた、身体と骨盤、体幹の捩じれなどが、全て消失していることを確認してもらいます
腹部の触診では腹筋の硬直、特に胃の部分に固い過緊張が発生しています
通常、腹筋の過緊張は、「内臓体性反射」と呼ばれる腹部内臓の反射によって筋性防御として現れ、これは、消化器の不調を意味します、またL-1のサブラクセイションでも、同様の反射が起きることが有ります
それは、L-1から出ている腸骨鼠径神経と腸骨下腹神経が板状筋と呼ばれる腹筋群を直接支配しているためで、サブラクセイションの影響で、神経系の伝達障害が発生するために、腹筋は、自立収縮をしてしまうのです
一応、食事の習慣が疑われるので
「早食いですか?」
と、質問すると
「早いです」という答え
さらに
「コーヒーは良くのみますか?」
そして、
「辛い物はすきですか?」
と質問すると
「すべての質問にyes肯定」の返事です
要するに、「消化器を傷める」、ことは全てやっている食生活だということです
したがって、胃の部分の「みぞおち」を中心に、腹筋は強く固まっています
オステオバシーテクニックで内臓と腹筋の過緊張の解除
さらに
TL、testでは、まだ右股関節大腿骨頭に反応が出ます(L-1の矯正で鼠径部痛は無くなっている)
大腿骨頭の原因部を、TLtestで調べると
右足の立法骨に反応が認められます
「立法骨」の上外側変位です(これが股関節の痛みを引き起こしている)
さらに、右下肢を触診すると、腓腹筋と足底筋に固く硬結している筋が発見されます
それらの筋を解除(これは、かっては、内臓の問題で左側が使えないために、右側で長期間立って荷重していたことを意味します)
そしてガンステッドテクニックで立法骨の矯正をすると
股関節の反応は消失
三角筋Deltoid muscle TLtestで股関節の異常が消失しているのを確認してもらいます
再び、立ってもらい、屈曲、進展、回旋などの動きをしてもらって、全ての身体の異常がなくなっていることを確認してもらって診療は、終了です
症状の説明
患者は「左荷重」立っていたこと
右側の鼠径部と股関節に違和感を訴えていたこと
左の内臓に障害を起こして居るのに「左荷重」であること
腹部に筋性防御反射が起きている事
右下腿と股関節に痛みが発生している事
これらの理由から患側の左荷重となっている事
右側に痛みが集中している事
これらの原因が腰椎に捩じれを生じ、腰椎のサブラクセイションを起こして「腰痛」の発生原因
したがって、施療の中心は、腹部内臓と左骨盤の可動性の回復、右股関節の異常を解除することになります
以上で今回のひねくれた腰痛は、全て回復しました
この「ひねくれた」という現象は、実は、ごく一般的にみられる症状であり、すべては
脊髄の反射機構による、「代償性、」の運動機能なのです