指と腕の構造機能=指の機能障害=腕の挙上障害の原因となる
小指、薬指は有鉤骨(尺側手根屈筋の停止部=C8,T1)に関節します、中指は有頭骨に着き、示指は小菱形骨、拇指は大菱形骨に関節します、これらの骨は舟状骨、月状骨、三角骨を介して橈骨と尺骨に関節しています、

拇指、示指、中指は舟状骨と月状骨を介して橈骨に関節します、薬指、小指は三角骨を介して尺骨に関節しています

拇指中手、手根関節の脱臼と尺骨の外方変移=橈尺関節の可動域減少
拇指は短拇指屈筋(浅頭=正中神経C6,7 深頭=尺骨神経C8,T1)と短拇指外転筋(正中神経C6,7)、拇指対立筋(正中神経C6,7)で掌内側に牽引されるのでこれ等の筋の過緊張によって拇指中手骨は掌内側に脱臼します、

また短拇指屈筋と対立筋は掌を内側に縮めてしまうので有鉤骨は掌内側に落ち込みを起すと同時に伸筋群の疲労のために、月状骨は外側に変移してサブラクセイションを起し、尺骨頭は小指背側に浮き上がってしまい外方変移を起こします、

この力は橈尺関節を内旋近接させて前腕を回内させてしまうので前腕の回外能力を制限します、また、前腕の屈筋群と長拇指屈筋(正中神経C8,T1)は橈骨を回内させてしまうので、これも前腕の回外機能を減弱させ機能制限を起こします

前腕は肩甲骨を介して胸郭に支点を持ちます、前腕の回外機能は胸郭を「伸展=開く」という機能性を補助します、ですから前腕の過剰な疲労は上腕の回外機能を制限して胸郭を閉じてしまい、前肩、猫背の原因となります